「コンプガチャ」ってご存知?

 昆布茶が規制だって?と首を傾げたら、コンプガチャの誤りだって。ゲームセンターの店先などにある、コインを入れるとオモチャの出てくる仕掛けの様に、パソコンで、カード集めをして、コレクションを楽しむのだそうだ。勿論有料だから、のめり込むと、際限なく金額が嵩んでゆく。しかし、賞金が出るわけでもなし。蒐集カードが付加価値を生むわけでもない。こんな仕掛けに金をつぎ込み、気がついたら万単位になっていた、なんと云うだいの大人がかなりの数いると言う。仕掛け人はパソコンのゲームソフト屋で、参入相次ぎ、社会問題になりそうな気配で、役所も、規制に腰を上げる動きだそうな。
 で、つらつら惟みるに、IT産業の企業モラルに関わる問題点だ。物作りに往き詰まり、頭脳労働で創り出すITソフト業は盛業と聞く。プロ野球を傘下に収めるほどの企業も出てきた。時流に乗って収益を挙げるのは勿論結構、その成果が我々の利便に繋がるなら、なお結構、しかし、儲かるなら、その結果が如何なる社会現象を生じようとお構いなしで、同業との競争に血道をあげるとなると、首を傾げたくなる。行政の管理は勿論必要だが、企業モラルの自己規制があってもいいのではないか。
 それともうひとつ、大の大人が、こんな単純な遊びに現をぬかす心理は未熟な未成年に等しい。射幸心を満たしたいなら、一万円札一枚懐に競馬場に行って、レース毎に何がしかの馬券を買い、ワクワクした方が余ほど精神衛生にも宜しい。その上、ツキがあれば、帰りには何がしかのお土産まで付くと思うのだが、如何?