2012-01-01から1年間の記事一覧

決して正しくは無い多数派採決ー 12月26日朝日新聞「声」欄の記事

投書した57歳の竹内千恵子さんは「多くの人の意見だからといってそれが正しいとは限らない。」「今回の衆院選の結果、自民、公明の両党で、定数の3分の2を超える議席を得た。自公の政策は、数の力で国会を通すことができる。ただすべての政策を国民が支持…

奇妙なフランス青年との出会い

12月6日昼、神田淡路町の蕎麦や「まつや」で、向かい側に同席したのは、髭もじゃのフランス青年。冷の日本酒をちびりちびりやりながらもり蕎麦をたぐってる。私の連れが、「お蕎麦は好きですか」と声をかけたのがきっかけで、フランスから来日して6年になる…

尖閣問題とEUのノーベル平和賞受賞

尖閣諸島の中国との争いは、野田政権の拙劣な国有化の行動が中国を刺激して、問題を殊更大きくしてしまった。外交の不手際もあるが、中国の大国らしからぬ対応もあって、当事国の国際的評価はかなり低落した。折りしも、EUのノーベル平和賞が決まった。賞はE…

日本化(japanification)て知ってますか?

「アメリカもEUも、最近日本化の傾向がある」などという表現を見かける。「結論先送り」、「懸案を曖昧な侭にしておく」などの意味だが、必ずしも、マイナスの表現ではないらしい。わが国の財政赤字は積年の先送りの結果だし、あれほどの災害を起こしながら…

日本化(Japanification)

オリンピック随想 4

オリンピックが終わった。戦後、ずっとオリンピックを観てきたが、今回ほど熱心に観たことはなかった。開会式から閉会まで、進行につれ、感動に引き込まれた。 先ず、開催国イギリスの設営、進行の見事さだ。近代オリンピックの背景の歴史を辿る演出が、人種…

オリンピック随想 3    ジュリィって、澤田研二のこと?

さにあらず、オリンピック柔道競技で、度々競技判定にいちゃもんをつけた審判委員のことだ。主審と副審の判定に異議を唱え、判定を覆した。勝負の微妙な瞬間の審判の判断に疑問があると、ビデオ画像を再現して、判定をし直すのだ。審判員は面目丸つぶれだ。 …

ジュリーって、澤田研二のこと・

オリンピック随想 2

日程半ばになり、ジャンル別に、成績の隔たりがはっきりしてきた。 水泳は空前のメダル数を獲得し、それも特定の種目ではない。タイムの僅差を競い、順位上位に就くことは至難なことだが、限られた個人のみに期待するのでなく、アスリート群に広がりがでてき…

オリンピック随想 1

開会式の演出はなかなかのものだった。近代イギリスの歴史を辿り、ボランテア参加のアトラクションは、意表を突くジョンブル独特のユーモア盛り沢山の趣向だった。 「なでしこジャパン」、「男子サッカーのスペイン戦」の勝利は、開幕早々に朗報を齎した。女…

「民意」とは。 政治家の行動への期待とは。

政治家がよく口にする「民意の吸い上げ」とはどういうことか。最近の事例では、「原発再稼動に対する全国に広がる民衆のデモ」、「オスプレイ導入に反対する大衆行動」、これに対する政治の対応は納得ゆかない。 原発再稼動に踏み切った政府の判断は、一見、…

オリンピックの現状、これでいいのか

開幕が近ずくにつれて、熱気は上る一方だが、幾つかの懸念もある。 オリンピックへの関心は、メダルの獲得数や、記録の更新に、集中する。マスコミもここぞとばかり煽り立てるので、一般の期待は高まる一方だが、競技に向かう選手たちのプレッシャーは計り知…

大飯原発再開、是か非か

大飯の原発が再稼動した。反対運動は一般市民レベルのデモ行動が全国に広がっている。 「原発是か非か」は、それぞれの利害で世論を二分しているが、判断の前提の「基本理念」を明確にしない侭、利害得失で賛否のみが飛び交っている。 そこで、先ず、原子核…

一途になること

毎年のことだが、梅雨時になると、無力感が忍び寄ってきて、鬱気分になる。気分転換に何かやろうにも、体力が落ちてきているので億劫さが先にたつ。そんな折、大學の「公開講座」に出かけることになった。「マイノリティ・アウトロー・ストレンジャーーその[…

「コンプガチャ」ってご存知?

昆布茶が規制だって?と首を傾げたら、コンプガチャの誤りだって。ゲームセンターの店先などにある、コインを入れるとオモチャの出てくる仕掛けの様に、パソコンで、カード集めをして、コレクションを楽しむのだそうだ。勿論有料だから、のめり込むと、際限…

映画「 ルアーブルの靴磨き」のフランス気質

お話は、フランスノルマンディの港町。主人公靴磨きのマルセルがアフリカからの密航難民の少年を匿い、周囲の市民も協力して、少年を母親のいるイギリスに送り出すまでの、数々のエピソード。ふとしたきっかけで、マルセルは少年を官憲の追及から救い、家に…

災害の未然防止にマスコミはもっと力を注げ

高速道で起きた「バス事故」で、その背景が次々あからさまになっている。規制緩和で長距離バスの運行に新規参入が増えた結果、競争が激化、コスト削減で人件費にしわ寄せが起こり、大惨事を招いた。通学路で相次いで起こる交通事故も、ガードレールの設置や…

映画「アーティスト」を観ました

フランス映画がアカデミー賞5部門もとったと言うので、どうして?と言う関心もあったが、観終わって、成る程と納得がいった。 先ず、カラーフィルムで白黒映画を撮ったこと。画面はソフトで陰影の効果をあげ、しかもサイレントで、演技の効果を挙げている。…

「小澤氏の無罪判決」が齎すもの

裁判と云うものは、証拠と認められることの中から積み上げたもので理論を構築して、原告、被告双方がそれぞれの主張を導き出し、裁判官が、その何れが妥当かを判断する。そこには裁判上のテクニックが介在して、結果が出る。判決は、結論に至る過程を詳細に…

ご無沙汰しました お元気ですか

前回の発信から、2ヶ月経ってしまいました。大方の読者は、離れてしまったでしょう。「ははぁ、やはり息が切れたな。」と思っているのでしょう。(はたしてブログを開いていた読者がどの位いたものやら判らないけど) 取上げたいネタが無かったせいもありま…

橋下徹とポピュリズム

橋下大阪市長の登場、その政治手法を巡って俄かに「ポピュリズム」が云々されるようになった。 「ポピュリズム」はギリシャの昔からあった政治手法で、「大衆迎合主義」とか「衆愚主義」とかの訳語があり、近世、現代の、ヒトラーのナチズム、プーチンの民意…

「らくだの馬」と「屑や久六」の事

落語「らくだ」は六世笑福亭松鶴が演じ、関東でも何人かの噺家が口座にかける大ネタになったが、それを歌舞伎作者、岡 鬼太郎が劇化した。戦後、昭和25年、エノケンが松竹で映画化して、一躍有名になった。最近では、中村勘三郎が歌舞伎映画に撮っている。 …

「ダルビッシュ移籍」に想うこと

1億1千万ドルのお金が動いて、彼は、米大リーグのテキサスレンジャースで腕試しをすることになった。日ハムにも5,170万ドルのおすそ分けが入るので、本人はもとより、日ハムもテキサスレンジャースも願ったり叶ったりな結構な話とマスコミは伝える。…

平成24年の幕開き

拙宅のある仙台は、今年、穏やかな空に日の出と共に新年を迎えた。三元日も同様に過ぎ、「こいつぁ春から縁起がいいワイ」と思った矢先、何人かの方から、「恒例の年賀状が来ないが、お変わりなきや?」と電話を頂戴した。小生は、毎春、旧年中の出来事にか…