マレーシア航空機撃墜事件の警告

 ウクライナでマレーシア民間航空機が撃墜された。重ね重ねの奇禍で関係者や搭乗者には慰めの言葉もない。
 攻撃は、目標をあやまった結果だろうが、とばっちりの犠牲はあまりに大きい。現場は紛争の真っ只中でマレーシア航空機には落ち度はないが、蒙った損害は大きく回復のしようもない。戦場ではルールは無きに等しい。
 ここの所、政界論議集団的自衛権で、機雷除去を非戦闘区域に限ることが非現実的だということは明白だ。安倍政権の主張する集団的自衛権行使は、公明党の抵抗でかなり制限されたが,行使の区域が曖昧で歯止めになお不安がある。
 憲法改正の手続きを踏まずに押し切ろうとする政府の意図はおおかたの民意の抵抗を察知し、取りあえずは先送りの気配だが、踏みとどまる気配はない。
 戦争で起こるとばっちりは斯くの如しと、戦争を知らない世代の”若手政治家”は胸に手をあててとくと思案をするがよい。