オリンピック随想 1

 開会式の演出はなかなかのものだった。近代イギリスの歴史を辿り、ボランテア参加のアトラクションは、意表を突くジョンブル独特のユーモア盛り沢山の趣向だった。
 「なでしこジャパン」、「男子サッカーのスペイン戦」の勝利は、開幕早々に朗報を齎した。女子48キロ級重量挙げの三宅宏実の銀メダルも感動的だっだ。いずれも競技の成果に至るアスリートの修練に感動を覚える。
 7月27日朝日新聞の「耕論」面の泉麻人為末大ロバート・ホワイティング、3氏のオリンピック観は共鳴を覚える示唆に富んでいる。「プロスポーツの盛んな現代の若い世代の五輪の見方は、メダルにこだわるマスコミの志向とズレを感ずる。」「東京オリンピックの頃の日本人は五輪に健全な関心をもち、世界のアスリートに純粋な尊敬の念をもっていた。」「チャンピオンスポーツ偏重はスポーツ本体の衰退を招く。社会のバックアップを受けたアスリートは、引退後は、社会的貢献を心掛けるべきだ。」などの意見は、いずれも納得のゆく貴重な提言だと思う。
 手元にあれば、是非一読をお勧めしたい。