参議院選終わる 今後の課題

 21日夜、大河ドラマ「八重の桜」は「会津開城」の件りを放映していた。その余韻覚めやらぬ直後から、選挙開票の速報が始まった。結果はマスコミの予想どうり、自民の連戦連勝である。出口調査で、開票開始も待たず、当確を報ずるのは私のような”アナログ世代”には素っ気ない仕儀に感じる。真夜中を待たず、大勢は決し、あっけなく自民の圧勝に終わった。
 明けて22日は朝から、選挙期間のルポ報道。取材も、与党の勝利を予測してか、お膳立てができていたように受け取れるのは小生の僻目だろうか。選挙は勝たねばならないから、相手に遠慮会釈なく襲い掛かるのは致し方ないが、遊説は良いことずくめで説得には欠ける。7月16日の朝日の社説「社会保障 選挙で我慢を説く勇気」が載っている。要は「社会保障改革には、国民のも相応の負担がやむをえない、これからは年齢ではなく、所得や資産の応じ、余裕ある高齢者にも我慢を求めなければ、制度の維持はできないことを政治は語るべきだ。」という結論だ。
 自民の説得には、選挙にマイナスな議論は極力ふれない。それが却って説得の効果を殺ぐ結果になっている。
さて、参議院勢力のねじれ解消で、与党の議会運営は懸案実現に拍車がかかるだろう。「野党の言い分もよく聞いてーー」などと言っているが、全くあてにはならない。
 そこで、提案だが、参議院の政党色制約ルールを検討してはどうだろう。本来、「良識の府」として、政党の縛りを受けずに論議するのが参議院の役割の筈。これから論議にかかる懸案は「TPP」、「憲法改正」、「消費税増税」、「原発再稼動」、どれをとっても各党とも、党内で異論を抱えている。衆議院で得た結論を、参議院では、各議員の自由な論議にかけて、纏まらなければ、衆参両院の協議にかける。参議院議員は任期6年で、腰を据えて政治に携わることが出来る筈。
 参議院の特色を発揮できる制度改革は、先ず、自民、公明の発議で、手を付けて貰いたい。