52.66%とは?

 これは12月14日の衆議院選挙の全国投票率の数字だ。内、自民党の得票率は48.1%(小選挙区)、33.1%(比例区)。安倍首相は、「国民の信任を得た」と言ってるが、半数そこそこの投票率のうちの半数にも満たない得票での信任を得たに過ぎない。
 そもそも、アベノミックスの現状は、竈に掛けた景気鍋、竈に薪をくべ団扇で煽いで炎を起こしているようなものだ。炎の勢いを保つため、薪をくべては団扇で煽ぐ。もう手を止めるわけにはいかない。安倍の「景気回復にはこれっきゃない」というのはこういうことなのだ。色々数字をあげては景気回復をいうが、それは大企業や金持ちが潤うだけで、一般庶民には景気回復の実感はない。竈の下から煽ぐ炎で、鍋の中身はまだ生煮え、煽がなくても、火が燃え盛らなくては、鍋全体の中身は煮えてこないのだ。
 選挙民の半数に満たない得票で得た3分の2の衆議院議員を背景に、これからやろうとしている、集団的自衛権の拡大、憲法改正の発議、原発再開、どれをとっても、国民の半数の意見が異なる問題ををどう裁くか、厳重にチエックしなくてはいけない。
 しかし、最大の問題点は、投票率の低迷だ。選挙民の無関心は、政治への不信、平和な社会に浸る能天気な気風などだが、特に若い世代の政治への関心を高めるのにどうしたらいいか、18歳からの選挙権施行と並行して、政治への関心を高める必要が急務だ。
 此の侭では、我が国の民主主義と平和国家は、未成熟のうちに、崩壊して戦前の、ありふれた資本主義、武装国家に逆戻りする気配がする。、