安倍政権の独走を止めるには

 先の参議院選で、自民党単独過半数を確保した。安倍総理内閣改造と党役員の入れ替えをし、「一億総活躍」とか、「働き方改革」とか、思いつくままの大臣まで作って、政権の安定長期化を唱え、いよいよ悲願の憲法改正に向け牙を研いでいる。このやりたい放題の独走を止めるのにはどうしたらいいのか。衆議院の勢力は圧倒多数で、其の上、自民党は人材豊富(?)、其の上、かってのように政策に異を唱える一言居士もなく、政権への翼賛状態は目に余る。
 そこで提案する。参議院の改革によって内閣の独走を止めるというのはどうか。本来、参議院の在り方は、「良識の府」と言われるように、衆議院多数派による内閣の暴走を防ぎ、参議院独自の視点で広く国民の意見を国政に反映させる存在であった。選出される候補者も、プロの政治家よりも学識経験豊かな文化人、学者などや女性活動家などの政治参加が期待された。発足当初の「参議院緑風会」はそのような議員の集まりだった。
参議院改革への提案}
 ○政党所属の参議院議員には、党議で決まった政策についての「党議拘束」を禁止し議員個々の自由な意見を認める。
 ○参議院の討議が広く多角的な民意の反映を実現するために選挙で選出する議員と別枠で、民間から、財政、エネルギー政策、医療、外交など、専門分野の提案ができる候補者を選出する。
こうした参議院の制度改革ができれば参議院の活力回復と内閣の独走抑止が実現できるのではないか。しかしいままで「参議院改革協議会」は何度も設置されたが抜本改革は実現しなかった。では改革可能な「強力な第三者機関」というのはどうしたら実現できるのか。
これから先の知恵は思い浮かばない。どなたか知恵を絞ってほしい。マスコミも広く与論を喚起してほしい。